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ベルゲン通信 |
2004 6月号
平成16年6月1日発行
その1行を書いておこう!
「本屋さんがすすめる本」大賞の第1回受賞作である小川洋子さんの「博士の愛した数式」という小説を読みました。その中で、優秀な数学者でありながら事故の後遺症で80分しか記憶の持たない老博士が、家政婦として派遣された主人公の息子に算数の宿題を教える場面があります。一部を引用してみます。
文章題であれ単純な計算であれ、博士はまず問題を音読させることからはじめた。「問題にはリズムがあるからね。音楽と同じだよ。口に出してそのリズムに乗っかれば、問題の全体を眺めることができるし、落とし穴が隠れていそうな怪しい場所の見当もつくようになる。筆算の跡も、消さずにきちんと残しておく方がいい」
「いつもは、いらない紙の裏で、ごちゃごちゃっと計算するんだ」 「どんな式にも、どんな数字にも意味があるからね。大事に扱ってやらなくちゃかわいそうだろ?」
さて、ここの塾生はどうでしょう?たとえば、中学生の数学。カッコのついた一次方程式や連立方程式を解くときに、カッコをはずすのを暗算で済ませてしまう人がいます。しかし、その1行を書かないばかりにマイナスをつけ忘れたり係数の掛け算を忘れたりして結局は答えを間違えてしまうのです。理解は早いのに点数の伸びない人に多いタイプです。カッコをはずすのに5秒もかかりません。計算ミスの原因はほんのささいなことですが、その原因を取り除かないことにはいつまでも計算ミスはついてまわります。また小学生の算数でも面積を求めたり角度を求めたりするときに計算式1行を書く手間を惜しむ人が多いのです。この場合は途中計算を利用できる場合にそれを見落としてしまい、より時間がかかって損をすることになります。塾のテキストは直接書き込めるものが多いためどうもノートを持ってくる習慣がないようです。おまけに印刷の関係で中途半端な余白しかないためになるべく書く量を減らそうとするのでしょう。2学期制での初めての中間テストが近づき、対策授業をガンガンやるつもりです。ぜったいに“ノートは忘れずに!”