ベルゲン通信

        2004 8

平成1682日発行

 

漱石さん、お世話になりました!

日本も段々熱帯になってしまうのではないか思えるような、まさに猛暑の中での夏期講習も前期終了です。中期には理科・社会の強化を、後期には期末テスト対策をというように今年の講習はそれぞれテーマを設けメリハリをつけるようにしています。前期も「読む力をつける」ことをテーマに中1国語と小6受験国語の授業時間の一部を使って音読に取り組みました。そこで題材にしたのが、夏目漱石の「坊っちゃん」です。100円ショップを4軒はしごして20冊ばかりダイソー文庫版「坊っちゃん」を買い占めてきました。小学生用にやさしい言葉に書き直されたものではなく、あくまで原文のものなので、今では使っていない言葉や耳慣れない固有名詞が出てきます。しかし、音読してみてあらためて原文の持っている日本語のリズム感の素晴らしさがわかります。そしてつい続きを読んでみたくなるおもしろさも。この授業はT先生に担当してもらったのですが、それを聞いていると意外な発見がありました。まず、普段「国語が苦手だよ。本を読むのもきらい。」といっている人の中にもとても上手に、はきはきと音読する人がいたこと。(なかには口パクに近い人もいましたが…)また、「こんなことやりたくない、1回めの授業だけでもうやめよう。」という声がでないかという教師側の心配とは逆に「今日も続きを読もう。」という声が多かったことです。読解問題を解くよりも音読の方が楽チンでいいやということかもしれませんが、それこそこちらの思うつぼ。いくら読解のテクニックを教えても、文章に触れる機会そのものが少ないのでは力はつきません。また声に出して読み上げるということは社会に出てから絶対に必要になるプレゼンテーション能力の基本です。

そういう訳で漱石さんにはすっかりお世話になりましたが、今まで慣れ親しんだお札の方では、11月から野口英世さんの新千円札に切り替わるとか。お札を新しくする一番の狙いは偽造対策だそうです。そのうち自動販売機で漱石さんの千円札が使えなくなりそうですが、感謝の意味を込めて一枚は残しておこうかな…。


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